SHORT SUMMARY
蜘蛛の糸の短いあらすじ
地獄にいる大泥棒のカンダタは、生前一匹の蜘蛛を助けたことがありました。お釈迦様はその善行を思い出し、救いの糸を垂らします。登り始めたカンダタは、後から多くの罪人が続くのを見て、自分だけ助かろうと下りるよう叫びます。その瞬間に糸が切れ、再び地獄へ落ちてしまいます。
THE STORY
始まりから結末まで
小さな命を助けた過去
お釈迦様が極楽の蓮池から地獄を見下ろすと、大泥棒カンダタの姿が見えます。多くの悪事を重ねた男ですが、一度だけ蜘蛛の命を助けたことがありました。
踏み殺そうとした足を止め、小さくても命があると思い直したのです。お釈迦様はその行いを思い出し、地獄から救う機会を与えようとします。
極楽から垂れてきた糸
血の池で苦しむカンダタの上に、銀色の蜘蛛の糸が下りてきます。つかまって登れば地獄を抜け出せると考え、一生懸命に登り始めます。
長い距離を登って疲れ、一休みして下を見ると、血の池や針の山が遠ざかっています。救われそうだという喜びが生まれます。
後から登る人々を拒む
ところが下には、同じ糸を伝ってくる大勢の罪人がいました。カンダタは、全員の重さで糸が切れて、自分まで落ちるのではないかと恐れます。
糸は自分のものだと言い、ほかの罪人に下りるよう叫びます。助かる道を他人と分かち合うのではなく、自分一人に限定しようとした場面です。
糸が切れ、元の地獄へ
叫んだ瞬間、カンダタのぶら下がっている所から糸が切れ、男は地獄へ落ちます。お釈迦様はその一部始終を見て、悲しそうな顔で再び歩き始めます。
極楽の蓮は変わらず咲いています。地獄で起きた激しい出来事と、穏やかな極楽の景色の対照を残して、物語は終わります。
登場人物と役割
- カンダタ
- 地獄にいる大泥棒。蜘蛛を助けた善行を持つ一方、救いを独占しようとします。
- お釈迦様
- 小さな善行を覚えていて糸を垂らし、結末を見守ります。
- ほかの罪人
- 同じ糸を登って救いを求める人々。カンダタの恐れの対象になります。
STORY MAP
図で見る、物語の変化
- 01蜘蛛を助けた
- 02救いの糸を得る
- 03他人を拒む
- 04糸が切れて落ちる
原作の流れを整理した編集図解です。
よくある疑問と解説
人数が多すぎて糸が切れたのですか?
重さで切れると恐れたのはカンダタです。本文では叫んだ瞬間に切れたと描かれ、結末はその無慈悲な心と結びつけて語られます。
お釈迦様が自分で切ったのですか?
本文にその動作はありません。糸が切れたことと、お釈迦様が切ったという推測は区別する必要があります。
この物語を振り返る
一度の善行があったことと、いま他人にどう接するかは別の問題です。小さな命を思いやれた男が、救いを前に他人を拒むという対照に注目すると、短い話の構造が見えます。
この節は作品を読むための一つの見方です。
出典・原作について
あらすじは原作を参照して独自に再構成しています。本文の出来事と、当サイトの解釈は区別して紹介しています。
原文確認:2026年10月25日。表紙風の図案は当サイトのデザインで、市販本の表紙ではありません。訂正のご連絡はお問い合わせからお願いします。