SHORT SUMMARY

赤い蝋燭の短いあらすじ

里で赤い蝋燭を拾った猿は、それを花火だと思い込み、山の動物たちへ見せます。皆は美しい打ち上げ花火を期待して夜の山頂に集まりますが、火をつけるのが怖くて尻込みします。亀と鼬がうまくできず、最後に猪が火をつけます。動物たちは目や耳をふさいで隠れますが、蝋燭は音もなく静かに燃えるだけでした。

THE STORY

始まりから結末まで

01 / 物語の流れ

猿が赤い蝋燭を拾う

山から里へ遊びに行った猿が、一本の赤い蝋燭を拾います。赤い蝋燭は珍しかったため、猿は花火だと思い込んで山へ持ち帰ります。読者には冒頭から正体が示されています。

山の鹿や猪、兎、亀、鼬、狸、狐は花火を見たことがありません。皆で押し合いながら珍しい物をのぞきます。猿が爆発するから危ないと言うと、動物たちは驚いて後ろへ下がります。

02 / 物語の流れ

美しい花火を期待して山頂へ

猿は花火が大きな音を立て、空で美しく広がると話します。動物たちは、そのようなものなら見たいと期待を膨らませます。誰も、今ある物が本当に花火なのかを確かめません。

夜に山頂で打ち上げることになり、皆は胸を躍らせて集まります。猿は赤い蝋燭を木の枝に結びつけて待っています。星のような花火の想像と、実際にある一本の蝋燭の違いが大きくなります。

03 / 物語の流れ

火をつける役になると、怖くなる

花火を見たい者は大勢いても、火をつけに行きたい者はいません。そこでくじを引き、まず亀が行きます。しかしそばまで来ると首が引っ込んでしまい、火をつけられません。

次に選ばれた鼬は首こそ引っ込みませんが、近眼のため蝋燭の周囲をうろつくばかりです。期待して集まった動物たちが、爆発するという思い込みによって動けなくなる様子が描かれます。

04 / 結末

猪が火をつけると、蝋燭は静かに燃える

ついに勇ましい猪が飛び出し、蝋燭に火をつけます。皆は草むらに飛び込み、耳をふさぎ、さらに目まで閉じます。楽しみにしていたはずの光景から、自分で身を隠してしまいます。

しかし大きな音も爆発も起こりません。赤い蝋燭は、ただ静かに燃えています。動物たちが正体に気づいて話し合う場面はなく、その落差だけで物語は終わります。

登場人物と役割

猿
里で拾った赤い蝋燭を花火と誤解し、皆に説明します。
亀と鼬
くじで点火役になりますが、それぞれ火をつけられません。
猪と山の動物たち
猪は点火を実行し、ほかの動物とともに爆発を怖がります。

STORY MAP

動物たちの想像と実際

場面
信じていること
読者に分かること
拾ったとき
珍しい花火だ
赤い蝋燭である
山頂に集まる
空に美しく広がるはず
枝に一本の蝋燭がある
火をつける
すぐ爆発するかもしれない
火をともす普通の動作
点火した後
耳も目もふさいで隠れる
静かに燃えているだけ

冒頭で読者に正体を知らせることで、期待と恐れの両方の思い込みが見えます。

よくある疑問と解説

赤いろうそくの正体は最後に分かるのですか?

読者には最初から蝋燭だと示されます。動物たちだけが花火だと思い込み、そのずれを楽しめる構成です。

なぜ猿は間違えたのですか?

本文では赤い蝋燭が珍しいためと説明されます。猿が皆をわざとだましたとは書かれていません。

最後に爆発しますか?

しません。静かに燃えるという、ごく普通の蝋燭の性質が結末になります。

この物語を振り返る

読者が知っている正体と、動物たちが信じている正体を比べるとおかしさがよく分かります。期待と恐れの両方が、確かめていない一つの説明から広がっていきます。

この節は作品を読むための一つの見方です。

出典・原作について

あらすじは原作を参照して独自に再構成しています。本文の出来事と、当サイトの解釈は区別して紹介しています。

青空文庫:新美南吉「赤い蝋燭」原文

原文確認:2026年10月25日。挿絵は原作に着想を得たAIによる創作イメージです。情景や服装等は想像を含み、市販本の表紙・挿絵ではありません。訂正のご連絡はお問い合わせからお願いします。